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吸血鬼ドラキュラ伝説は大嘘!?舞台となるヨーロッパには『吸血コウモリ』なんて存在しない!

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ハロウィンの仮装やホラー映画などで大人気の『ドラキュラ』。

ドラキュラと言うと、どんなことをイメージしますか?

  • 黒く大きい翼やマント
  • コウモリ
  • 鋭く尖った牙で血を吸う
  • ニンニクや十字架、銀が苦手

こんなイメージが一般的なのではないでしょうか。

他の怪物などと違う決定的な特徴は『ヒトの血を吸う』こと。そのイメージはまさしく吸血コウモリです。

でも実は、ヨーロッパには吸血コウモリなんて存在しなくて、ドラキュラ=吸血コウモリというのは後世になって作られた勝手なイメージだった、ってご存知でしたか?

 

この記事では、『ドラキュラ』と『吸血コウモリ』に関する大きな誤解について解説していきます。

 

この記事のポイント

  • 中世ヨーロッパでは、そもそも吸血コウモリの存在が知られていない
  • 元々ヨーロッパに伝わる『吸血鬼伝説』と『新大陸の吸血コウモリ』のイメージが融合
  • 更に、19世紀末の小説『ドラキュラ』によって決定的となる

 

中世ヨーロッパに吸血コウモリは存在しない

現代に残るドラキュラ伝説の多くは、中世ヨーロッパのもの。

特に中世盛期~後期(11~15世紀)頃のものが中心です。

 

一方、『吸血コウモリ』はヨーロッパには存在しておらず、南米及び北米大陸南部だけに生息しています。

勘のいい方は、既に違和感に気付いていますよね。

そう、ヨーロッパに『吸血コウモリ』という存在が知られたのは1492年にコロンブスが新大陸を発見したよりも後のことなのです。(正確には16世紀に入ってからとされる。)

だからそれ以前の伝説に吸血コウモリが出てくる筈がないのです。

 

アメリカ大陸を探検した冒険家が『吸血コウモリに血を吸われた』という話が一人歩きして、いつしかドラキュラ伝説と結びついたというのが事の真相です。

 

ポイント

  • 中世ヨーロッパに吸血コウモリなんて存在しないどころか、知られてもいない
  • 新大陸で発見された『吸血コウモリ』というイメージと『吸血鬼』が結びついた
  • つまり、日本人が持つ『ヴァンパイア伝説』のイメージは後世になって作られた物語

 

もう一つの大きな誤解:吸血鬼=ドラキュラではない

ここまで『ドラキュラ伝説』という表現を使ってきましたが・・・実は、これも間違い。

正しくは『吸血鬼(ヴァンパイア)伝説』です。

 

元々、ヨーロッパには4世紀頃から『吸血鬼伝説』がありました。

その吸血鬼とは・・・

  • 血を吸い、自らの栄養とする
  • 蘇った死人、または不死の怪物

という存在であり、コウモリやドラキュラという名前とは全く関係ないものでした。

 

では『ドラキュラ』という名前はどこから生まれたのか。

それは1897年に出版された、アイルランド人作家ブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』に由来します。

この小説に登場する『ドラキュラ伯爵』という吸血鬼から、『吸血鬼=ドラキュラ』というイメージが定着したのです。

ドラキュラ伯爵はコウモリを操るのですが、これ自体が先程説明したような『後世のイメージ』だと言えます。

 

ちなみにドラキュラのモデルは15世紀ワラキア(現在のルーマニア)公のヴラド3世という人物だとされています。

ただ、共通するのは出生地がルーマニアという点と、ドラキュラというニックネームのみ。血を飲んだという話はありません。

参考

ドラキュラはルーマニア語で『竜(悪魔)の子』という意味。
ヴラド3世の父、ヴラド2世が『ドラクル(竜公、悪魔公)』と呼ばれていたことに由来。
ヴラド3世自身も『ツェペシュ(串刺し公)』とも呼ばれる程恐れられていた。

 

ここまでのまとめ

  • 元々ヨーロッパにあったのは『吸血鬼(ヴァンパイア)伝説』
  • 19世紀末の『吸血鬼ドラキュラ』という小説の登場人物が一人歩き
  • 結果として『吸血鬼(ヴァンパイア)=ドラキュラ=コウモリを操る』となった

 

ヨーロッパに伝わる『吸血鬼伝説』の内容

ヴァンパイアのイメージを作り上げた、『吸血鬼伝説』。

この内容について改めて確認していきましょう。

 

ヨーロッパの南東部では4世紀ごろから吸血鬼を信じていた

ヨーロッパの南東部にあるバルカン半島のスラヴ人地域の人たちは民話により、すでに4世紀ごろから吸血鬼を信じていました。

民話の中の吸血鬼は「血を飲み銀を恐れ、首を切断して死体の足の間に置いたり心臓に杭を打ち付けたりすることで死ぬ。」とされていました。

このイメージは後世の作品にも伝えられていますね。

 

ペストの感染者が墓から抜け出した

14世紀のヨーロッパに、ペスト(黒死病)という流行病が大流行しました。

ヨーロッパ人の約半数が死に至る程の猛威をふるったペストの流行を防ぐために感染者は人々から隔離され、ときには生きたまま土に埋められることも。

この感染者が墓から抜け出したことが『死者が蘇る』というイメージを生み、やがて吸血鬼伝説と融合していきました

 

気候の関係により、埋葬した死者の死体が腐りにくかった

中世ヨーロッパでは、死者の弔いは『土葬』が一般的でした。

土葬された死体は細菌により腐敗していきますが、ヨーロッパの気候では土の中の水分不足や寒冷な気候が原因で腐敗が遅れることもしばしば。

当時のヨーロッパの人々は『死体が腐敗するのは死者の国がその者を受け入れるから』と信じていたので、腐敗が遅い死体のことを『死者の国に受け入れられなかった存在』として吸血鬼だと考えていたのです。

 

吸血鬼伝説の全体像

  • 元々存在した『吸血鬼伝説』に『ペスト』『気候により腐りづらい死体』などの要素が取り込まれていった

 

更にイメージを深めた、後世の作品たち

ここまで解説したように、吸血鬼=ドラキュラ=吸血コウモリのイメージを定着させたのは・・・

  • 元々ヨーロッパに存在した『吸血鬼伝説』
  • 新大陸で恐れられた『吸血コウモリ』
  • ブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』

これらが混ざりあって、今のドラキュラのイメージが形成されていったのです。

 

一度出来たイメージは、その後の作品によって更に加速していきます。

  • ジョゼフ・シェリダン・レ・ファニュ『カーミラ』(女吸血鬼)
  • アン・ライス『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(のちに映画化)
  • アン・ライス『ヴァンパイア・レスタト』(シリーズ小説)
  • 萩尾望都『ポーの一族』(マンガ)

少し毛色は違いますが、近年では『トワイライト』シリーズも絶大な人気を誇りますよね。

 

まとめ

  • 中世ヨーロッパでは、そもそも吸血コウモリの存在が知られていない
  • 元々ヨーロッパに伝わる『吸血鬼伝説』と『新大陸の吸血コウモリ』のイメージが融合
  • 更に、19世紀末の小説『ドラキュラ』によって決定的となる
  • ドラキュラはあくまで固有名詞。吸血鬼は『ヴァンパイア』

私たちが普段信じ込んでいるイメージも、実は後世の作品によって作られたものだった・・・なんてことも、調べてみると意外に多いものです。

怪人といえば、ドラキュラだけでなく『フランケンシュタイン』『ジェイソン』なんかも後世の作品に多大な影響を与えていますよね。

 

以上、『吸血鬼ドラキュラ伝説は大嘘!?舞台となるヨーロッパには『吸血コウモリ』なんて存在しない!』でした!

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